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私がお前のものでも私の所有物はお前のものではない
をエレナで考えてみようと思います。


まずエレナの説明から。

エレナは貴族の家の養子です。その時はカツラで肩につくくらいのストレートな髪形ですが、

エレとして下町にいる時はバッサリとしたショートカットに変身しています。

服装もエレナでいる時は装飾が豪華なドレスが多いですが、エレでいる時は茶色に汚れたシャツと黒のスマートなパンツでいるのが定番です。

普段はエレでいる時のほうが多く、日中ずっと屋敷から出て下町で暮らします。

家の人はみっともないからやめろ、なんて云うことはなく、エレナにあまり興味がありません。

一番下の妹の存在で、上に兄二人姉一人がいるためあまり重要視もされません。

ただ、家の子としてちゃんと嫁にいけるようにという最低条件つきです。


私がお前のものでも私の所有物はお前のものではない


エレナは言うなれば、養子として家のもの、マンス家のものになりました。

これから自由なんてものは家のものである限りありません。


でも、下町の皆が自由気ままに生活をしていることがエレナへの救いになっています。

自分も下町の人間になって自由気ままに生活をしている気になるからです。

それがエレナが家には絶対に干渉されたくない心の拠り所になっていて、空間を自分のためのものにしているのです。


下町の自由さへの憧れが自分だけのもので、それを自分の中で絶対的な存在のマンス家に奪われることだけは嫌なのだろうと思います。


もう一つ理由があって、ヘレジーが大きく関わってきます。

エレナは二番目の兄のヘレジーが恐怖の対象です。

昔気に入らないと大けがを負わされたことがありました。

彼が自分の思い通りにならないことを許しはしないことをエレナはよく植え付けられています。

だから、ヘレジーへは極力へりくだることが多く、感情を逆なでないよう気を付けます。


こういった事から、ヘレジーはエレナを自分に従順なものだと認識しています。

エレナは確かに自分でも従順である自覚を持っています。

しかし、自由への憧れは恐怖の対象の前では役に立ちません。

一度も反抗はしません。逃げるとか自由になるためにこの男のいうことを無視するなんていう選択はありません。

でも、恐怖は目のつかないところへ行くと少しずつ小さくなるはずで、

だからエレナは自由が強い下町で居る時だけヘレジーへの従順な気持ちが放たれてあの人にだけはこれを取られてはいけない。

と強く思います。


私がお前のものでも、私の所有物はお前のものではない

はエレナにとっては養子にもらわれた家、に関することだらけでした。

エレナが少しは反骨心を持てる時間があることにわたしはホッとします。


今日はこんな感じでした!絵は土曜中に書いてUPします。

それではおやすみなさい


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