今日は話してるだけの記事にしますね。
「なんでそいつがいるの」
ディッキーが起きてリビングに来てみるとニックィとエクシが居た。
ニックィは週末だから居るのは当たり前だったが……
「エクシうっさいから今日は折れたんだわ」
「おはよ、ディッキ~」
「うっせえ」
ニックィはもう朝食を食べ終えていたが、まだ食器はリビングのテーブルに出しっぱなしだった。そうか、今日は僕が洗う日だ。
スープを温めてパンを焼く。その間にもこっちを見てくるエクシが鬱陶しい。
「なんだよ」
ニコニコと笑うだけでなんも言わないのが癪に障る。
「あ、そうだこの間兄貴が猫に玉ねぎスープ飲まそうとしててビビったんだわ。そんなこともしらね~の」
「確かにディッキーそういうとこ頓着ないからね」
「お前ら俺の前で俺の話すんな!うっせえ!散れ!」
「まだトースト焼けてないんだからいいじゃん」
なぜかニックィがエクシの肩を持っていいてこの家すらエクシの唾付きのようで嫌だ。
「てめーは取り巻き連れて屋敷に帰んな。僕の弟たぶらかしてんじゃねーよ」
「兄貴の話してるだけなんだからそんなに怒んなよ」
「俺の寝てる間に家に入ってこさせんな」
「ま~ま~兄弟喧嘩しない」
沸騰した鍋とトーストを火から上げる。
朝といってももう昼近い時間だったが、ブランチにするつもりもなかった。
「俺の座るところないんだけど」
「俺の膝に座る?」
瞬時にディッキーの腕に鳥肌が走る。ニックィも変な顔をしている。
「エクシ、それはないわ」
ニックィの腰を下ろしているところを少しずらしてエクシを見ないように席に着く。
こっちを見られているとかそんなことはどうでもいい。早くこれを食べ終えて部屋に戻ることで頭がいっぱいにした。
ディッキーが席についても二人の好きな人の話は終わらない。
陰から見守る意味では似ている二人が意気投合するのも無理はないかもしれない。
「あ、そうだ俺ちょっと買い物行くから兄貴留守番していてよ」
「はいはい。もう紅茶切れるからさ、買ってきて。お金まだあるでしょ」
「うん家計のまだ残ってたと思う」
バタバタと用意をし出す弟を横目で見つつさっきから離れない目線の方も気になっていた。
いつになったらこいつは僕から目を離すんだ?本当になんで家に来るんだ?鬱陶しい。
「夕方になると思うから!適当にエクシ帰しといてね!」
大きな音を立てながら出て行った。本当に騒がしい。
「ディッキー今日はもう昼食べないの?」
「食べる」
「外?家?」
「外」
「じゃあ一緒に食べに行こうよ。安いランチのお店見つけたんだよ」
「いつものところ行くから別にいい」
「一人で行ってもおばちゃんびっくりするでしょ、俺と行こうよ」
「なんでお前と飯食いに行かないといけないわけ。教えてよ」
「ディッキー昨日仕事だったでしょ。一人で外出すのは心配だよ」
スープを飲む手が止まる。
なんでこいつ知ってんだ……
「起きてくる時間とか顔色とか話し方でわかるよ」
「うるせえ……」
立ち上がると食器をシンクに乱雑に放る。
「すぐ帰れよ」
それだけ言い残して部屋のベッドへ潜り込んだ。
寝ている間、何時も見る夢を見た。特に人を殺した後によく見る夢だ。
昔、屋敷の当主に引き取られて間もない頃、この街の外れにある丘の上の湖で俺は溺れたことがある。
どうやって助かったかは覚えていないが、その時湖の中から見る外はとても綺麗だった。
今日の夢は水の中で泣いていた。涙が水の中なのに流れて、誰かが僕の手を握っていたような温かさが左手を包んでいた。
僕以外はこの夢には登場しないことが多いから変な気持ちだった。
「また寝てた……何時だろ……おばさんところに飯食いに行こう」
タオルケットから抜け出すと服を着替えた。
「あ、おはよう」
「お前……帰れって言ったと思うんだけど」
「飯食うまでは帰んないよ」
どう言っても変わらない気がしたので頭を思いっきり搔きむしった。
「血出るよ。爪伸びてるんでしょう?」
「うるさい……もう出るからお前も出ろ」
廊下に掛けてあるコートを羽織ると家の窓を開けていく。今日は天気が良かった。久しぶりの晴れだ。
「何食べようか」
少しひんやりとした風が身体を撫ぜた。
「お前、僕と同じもの食べるのとかやめてよ」
今日は全然何書くか決まってなくて、会話劇っていうのはあったんですけどめっちゃ無計画さが出てる……
来週はちゃんとネタあるといいなあ……
湖はディッキーの深層意識なので、本当に心許している人しか出てきません。例えばニックィとかニックィとかニックィとか。
エレナは憧れなので一時のことかもしれないし、本当に愛している、のかはわからない状態です。
まだ湖の夢には出てきていません。
今日はこれにて終わりです。
読んでくださった方ありがとうございました!
本日の絵。エクシの膝に座ったディッキー。完全な妄想
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